手足の循環を担っている末梢動脈で、血液の流れが悪くなったり、その動脈が詰まったために血液循環が悪くなって生じる末梢循環障害(人口の高齢化に伴って増加してきた「動脈硬化症」)や、手足に冷感を感じる“冷え性”は自律神経活動の低下によって生じると言われてますが、これらの状態へ人工炭酸泉を応用した研究報告では、末梢の循環障害が明らかに認められる「慢性動脈閉塞症」を対象にした研究で、濃度1,000ppm以上、湯温37℃の人口炭酸泉の足浴で、皮膚血流量の増加効果が著明に認められています。
また、「冷え性」に対しても、同様な条件で人工炭酸泉の足浴を毎日行うと、自覚症状の改善や皮膚温低下の抑制などの効果が報告されています。
人工炭酸泉は、血管の拡張や皮膚の血流増加といった末梢循環への直接的な効果と共に、温熱感覚など自律神経活動への作用も期待できることから、これら病態の症状改善のための活用が進められています。